太陽光発電ってなに?住宅用太陽光発電の仕組みとメリット・デメリットについて
【目次】
太陽光発電ってなに?発電の仕組みについて
●ソーラーパネル(太陽光パネル)とは
●ソーラーパネルの発電の仕組み
住宅用太陽光発電の仕組み
●太陽光によって発電された電気の活用方法
●住宅用太陽光発電の仕組み
●どのくらいの電力を発電させることができるのか
太陽光発電のメリット
太陽光発電のデメリット
まとめ
一般のご家庭においてもソーラーパネルを見かける機会が増え、
「電気代が安くなるなら・・・」
と太陽光発電に興味を持っている方も多いでしょう。
これから太陽光発電に取り組みたいのであれば、太陽光発電がどのような仕組みので、本当にメリットが大きいのか、デメリットはどのようなものがあるのか知っておくといいでしょう。
ここではそもそも太陽光発電とはどのようなもので、太陽光発電による売電の仕組みについて詳しくお伝えしていきましょう。
太陽光発電ってなに?発電の仕組みについて
「太陽光発電」とは、太陽の光エネルギーを集めて太陽電池によって電力に変換する仕組みのことをいいます。
太陽の光はいつも私たちを照らしてくれていますので、その資源がなくなることはなく、
再生可能なエネルギーとして注目されているものです。
世界のなかでもわが国は、リードしているほど導入量が増えています。
また太陽光がエネルギー源となるので、
屋根や壁など今まで利用していなかったスペースにソーラーパネル(太陽光パネル)を設置できますから、
導入するために場所を用意する必要もありません。
そのため各ご家庭においても、導入しやすい発電システムであるといえるでしょう。
現在では発電システムの低コスト化が進んでおり、今後もますます導入量は増えていくものだと見込まれています。
●ソーラーパネル(太陽光パネル)とは
ソーラーパネルは「太陽光パネル」「太陽電池モジュール」とも呼ばれることもあり、
太陽光エネルギーを吸収して電気に変える太陽電池をたくさんつなげてパネル状にしたものをいいます。
太陽光発電システムにおいては欠かせない設備であるといえます。
ソーラーパネルは「セル」「モジュール」「アレイ」という単位で呼ぶことがあり、
「セル」はもっとも小さな単位であり、セルをつなげ合わせたものを「モジュール」、
モジュールをつなげ合わせたものを「アレイ」と呼んでいます。
一般家庭においては屋根やカーポートなどに設置することが多いのですが、
休閑地など広い土地を利用してソーラーパネル設置し、大きな電力を発電する施設(メガソーラー)も増えてきました。
●ソーラーパネルの発電の仕組み
ソーラーパネルは太陽電池をいくつもつなぎ合わせているものです。
太陽電池というと乾電池のように電気を蓄えておく装置のように感じますがそうではなく、『発電機』の役割を果たしているものです。
ソーラーパネルには半導体が張り合わせられており、
これらの半導体に太陽光があたると「光電効果」「光起電力効果」と呼ばれる現象によって電力を取り出すことができるようになります。
ソーラーパネルの半導体にはシリコン系、化合物系、有機物系がありますが、
現在では「P型シリコン」「N型シリコン」が張り合わされているシリコン系が多く見られるようになりました。
住宅用太陽光発電の仕組み
実際に自宅の屋根やカーポートにソーラーパネルが設置されると、
どのような仕組みで蓄えた電気が使えるようになったり、蓄えた電気を売却することができるのでしょうか。
●太陽光によって発電された電気の活用方法
住宅用太陽光発電の場合、発電容量は10kW未満であり、発電した電気を蓄えておいて家庭内で利用することができます。
発電した電気が家庭用として活用する電力量よりも多くなった場合には、
余った電力を電力会社に売却することができます。これを「余剰売電」といいます。
また家庭内の電力が発電量よりも多くなる場合においては、今までと同じように電力会社からの供給によってまかなうことができます。
もちろんこれらは自動的に行われますから、自分自身が何かの操作をする必要はありません。
●住宅用太陽光発電の仕組み
一般家庭において屋根やカーポートなどに設置されたソーラーパネルによって電流を発生させることができます。
一般的なソーラーパネルに貼り付けてある半導体に太陽光が当たることによって、
光電効果が発生し電気エネルギーに変換させることができます。
ただこの時点で発生した電流は直流電流で家庭用の電力として活用することはできません。
そのためパワーコンディショナーと呼ばれる装置によって直流電力を家庭用に利用できる交流電力に変換させるのです。
パワーコンディショナーによって交流に変換された電力は、分電盤から各部屋のコンセントに電力を供給させることができます。
またこの分電盤においては、余った電力を送電線に送り出す役割も果たします。
分電盤と送電線の間には「電力メーター」が設置されています。
電力会社から供給された電力、太陽光発電によって電力会社に売却された電力を清算した数字(kWh)が表示されています。
電力会社の係員は、いつも決められた日にこの数字を読み取って検針票(請求書)を発行することになります。
なお発電した電力は家庭用蓄電池を設置することによって電力を蓄えておくことが可能です。
また価格の安い深夜電力を蓄えて日中に活用することもできますので、電気料金の節約にもつながります。
●どのくらいの電力を発電させることができるのか
太陽光発電の電力量はkW(キロワット)・kWh(キロワットアワー)という単位で表します。
例えば「1kWあたり年間1,000kWh」などと表現されていますが、これは『太陽光発電の設置容量1kWにつき、1年間に1,000kWhの発電量』という意味になります。
設置容量とは太陽光発電の発電能力をさしており、数値が大きいほど発電能力が高いといえます。
ただし発電量が大きくても季節や天候によっても発電量は変わってきますし、地域によっても年間の発電量に大きく差がでます。
目安となる発電量は一日当たり2.5~3.8kWh/kW、一カ月あたりの総発電量はおよそ80~120kWh/kWの間と考えられています。
太陽光発電のメリット
・電気代を安くすることができる
・余った電力を買い取ってもらえる
・災害時や停電時でも電気を使える
・お得な電気料金プランがある
・耐用年数が高くなった
・環境に対する意識や節電意識が高まる
・ソーラーパネルによって断熱効果も
太陽光発電を導入するメリットは、自宅で太陽光を利用して発電することができますから、発電した電力を家庭で活用することができ、電気代を削減させることが可能になることです。
また太陽光といったクリーンなエネルギーを活用しますから、空気を汚すこともなく、騒音を出すこともありません。
環境を大事にしているという意識が高まり、自然に節電意識も高まってくることでしょう。
太陽光発電にはさまざまなメリットがありますから、これからも設置する人が増えてくることは間違いありません。
太陽光発電のデメリット
・天候や季節に影響され発電量が不安定である
・初期費用やメンテナンスに一定の費用が必要になる
・補助金には予算があり受けられるかどうか分からない
・住宅用太陽光発電では余った電力だけしか買い取ってもらえない
太陽光発電は自然のエネルギーを活用しているために、どうしても天候や季節などに影響されてしまう側面があります。
そのためお住まいの場所や地域、ソーラーパネルの設置場所によっては、発電量が不安定になってしまうことが考えられます。https://www.ganbaru-eco.com/?post_type=column&p=259&preview=true
また初期費用やメンテナンス、修理などにおいて費用が必要となるのに加え、導入時の補助金については各自治体等で予算に限りがあるので受けられるかどうか分かりません。
さらに住宅用太陽光発電では余剰電力だけしか買い取ってもらえないので、お得になるかどうか不安で設置に踏み込めない方も存在するのは確かです。
ただし太陽光発電の購入前に販売店でシミュレーションしてもらうことができますので、しっかりと検討したうえで購入することが可能です。
またメンテナンスや修理についてはメーカー保証や損害保険などによってカバーすることも可能です。
まとめ
太陽光発電の仕組みについてご説明し、そのメリットとデメリットに詳しくお伝えしました。
太陽光は限りのないエネルギーで、家庭の電気代も削減することができますから、設置する台数は年々増えています。
政府は2030年に向けて、再生可能エネルギーの電源構成比率を22%?24%まで増加させることを目指しています。
再生可能エネルギーとは自然のエネルギーを活用したもので、その中でも太陽光発電が注目されています。
そのためこれからさらに太陽光発電に多くの人が取り組めるようになるでしょう。
参考:新しくなった「エネルギー基本計画」、2050年に向けたエネルギー政策とは?経済産業省 資源エネルギー庁
https://www.enecho.meti.go.jp/about/special/johoteikyo/energykihonkeikaku.html